キヤノンは12月14日、ロジック/メモリー/CMOSイメージセンサーデバイス向けに、半導体露光装置「FPA-5550iZ2」を発売した。

「FPA-5550iZ2」は、安定稼働で定評のある半導体露光装置「FPA-5550iZ」(2008年11月発売)の後継機種にあたり、生産性と重ね合わせ精度が向上している。具体的には、シーケンス最適化によるウエハー処理時間の短縮と、ウエハーロット交換時間の短縮により、同等クラスのi線露光装置として最高クラスの生産性(ウエハー処理能力)を実現したほか、同社の独自技術である、ショットの縦横倍率差とskew成分を補正できる、ショット形状補正機能「SSC(Shot Shape Compensator)」を投影光学系に搭載し、下地ショット形状に合わせて重ね焼きすることで、重ね合わせ精度を高めた。

同社は「半導体業界は、プロセスの微細化とウエハーの大口径化によって、チップコストの低減とデバイスの性能向上の両輪で成長を続けてきました。しかし、微細化のスピードが鈍化している中、半導体露光装置にはこれまで以上に高い生産性が求められています。一方で、微細化に代わる高集積化の手段として、3D NANDフラッシュメモリーなどデバイス自体の構造も変化している中、さまざまなプロセスへの対応力も求められています。従来機の安定稼動を継承した上で、継続的なアップグレードに対応する拡張性と、多様なソリューションへの展開性を高めたプラットフォームへ『FPA-5550iZ2』を刷新し、多様化するニーズに応えます」とコメントしている。

半導体露光装置「FPA-5550iZ2」