政府は13日、国内大流行の恐れがある新型インフルエンザの感染者が国内で発生したと想定し、新型インフルエンザ対策特別措置法に基づいた政府レベルの対策訓練を実施した。

写真 首相官邸で開かれた新型インフルエンザ対策本部会合の訓練(提供・首相官邸)

訓練は、海外で発生したと推定される新型インフルエンザが国内に入って複数の感染者が発生したとの想定で行われた。安倍晋三首相を本部長とし全閣僚が出席した対策本部会合が13日午前、首相官邸で開催された。席上安倍首相が緊急事態を宣言し、関係省庁に感染防止策を速やかに実施するよう指示した。これを受け関係省庁と全国地方自治体との間の連絡体制の確認訓練などが行われた。

新型インフルエンザに対する政府の訓練は、2013年に同特別措置法が施行されて以来4回目だが、2016年度の訓練は、これまでの全都道府県や市町村に加え、全国各地の医療機関や鉄道会社などを含めた指定地方公共機関も参加するのが特徴。この日の政府レベルでの訓練を受け、関係機関は来年1月までに順次訓練を実施する。

新型インフルエンザ対策特別措置法は2012年に成立した。ほとんどの人が免疫を持たないために急速、広範な感染の恐れがある新型インフルエンザが発生した際の国や全国地方自治体、指定公共機関などの対応を定め、政府、各都道府県レベルでの行動計画策定を求めている。緊急事態宣言が出されると、外出自粛要請やイベントの制限などが実施される。

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