東京急行電鉄は「木になるリニューアル」の事業名で2015年9月から進めていた戸越銀座駅のリニューアル工事が12月11日に竣工すると発表した。当日は戸越銀座商店街連合会と連携し、竣工記念セレモニーを開催する。

戸越銀座駅のリニューアルしたホーム屋根と駅内装(五反田方面駅舎)

今回のリニューアルでは、駅利用者や地域の住民の意見を参考にしつつ、開業以来約90年の年月を刻んだ戸越銀座駅の木造駅舎の趣を継承した改修工事を実施。東京都内で生産される多摩産材をふんだんに使用し、環境に配慮しながら駅舎の内外装をリニューアルしたほか、ホーム屋根の建替えと延伸、男女トイレの建替えや出入口のバリアフリー化などを実施した。地域の人々とともに製作した木製ベンチや、新たに製作した駅シンボルマーク、のれんなども設置したという。

環境面にも配慮し、多摩産材を約120立方メートル使用することで、鉄骨造に比べて建設段階の二酸化炭素放出量を約100トン削減したほか、木材使用による炭素固定化により約70トンのCO2削減に寄与。東京都の森林・環境保全にも貢献した。

竣工セレモニーでは竣工式典に加え、戸越銀座駅の旧ホーム屋根の木材を使用した記念グッズの抽選会や、クリスマスリース製作などのワークショップを含む「多摩の森の勉強会」などを開催し、地域と一体となって街を盛り上げる。