日本ユニシス・エクセリューションズ(UEL)は7月22日、3D CAD/CAMシステム「CADmeister」の新バージョン「V11.0」の販売を2016年7月下旬から開始すると発表した。

新バージョンでは、操作性の改善を中心にCAD基本機能であるモデリング機能から金型設計支援機能、そしてCAM機能を強化。また、CADmeisterを同時に2つまで起動させることで別のデータを参照しながら新たな設計を行うことや、面要素選択時にプリセレクト(選択)された部分をシェーディング表示することで視認性を上げるなど、多くの操作性の向上を実現している。

具体的には、フィレット合流部などのシワや折れが生じた部分を整形する、フィレット面整形機能が提供されるほか、STL編集機能を改善。また、樹脂金型向けに水管回路ライン作成機能や樹脂の流動解析と連携した冷却解析、プレス金型設計向けに見込み機能強化やダイ・レイアウト時の余肉面作成機能などが強化されている。

フィレット面整形機能

CAM機能としては、スキャン(走査線)加工における複数加工領域指示の機能拡張や等高加工の工程作成の自動化、等高加工の接近離脱動作で経路をオーバーラップさせることで、アプローチ位置でのカッターマークを抑える機能などの強化を図った。3Dプロファイル加工では、切削体積に応じて加工の送り速度を自動調整する加工負荷減速機能により、3Dプロファイルの無人加工を実現した。

UELは、今回の「CADmeister V11.0」において、今後1年間で約5000ライセンスの出荷、約36億円の売上を見込んでいるとしている。