Ars Technicaは7月1日(米国時間)、「How Oracle’s business as usual is threatening to kill Java|Ars Technica」において、これまでのOracleおよびJava EEを巡るさまざまな取材や出来事から、Oracleが今後Java EEの開発から手を引く可能性があることを指摘した。最終的に判断する発表は行われていないため継続する可能性もあるとしながらも、現在は撤退と継続のの双方の可能性があるとしている。
OracleはSun Microsystemsの買収後、Sun Microsystemsが支援してきたオープンソース・プロジェクトへの支援を相次いで終了している。いくつかのプロジェクトはコミュニティ主導で新しいプロジェクトが発足している。Javaに関しても仕様策定において影響力を強めるなど、Oracleのオープンソース・プロジェクトへの姿勢を疑問視する声は少なくない。こうした点も、OracleがJava EEから手を引く理由の1つとして挙げられている。
記事では、OracleでJava EEの開発に従事していた従業員にJava EE以外の仕事に取り組むように指示が出たこと、OracleがJava EEの今後の計画を明らかにしていないこと、Java EEに関連する仕様の策定がほとんど進んでいないこと、Java EEチームへの資本投下がすでに終了していること、こうした状況がありつつもOracleからJava EEに関して公式なアナウンスが行われていないことなどを説明し、Java EEから手を引く可能性が高いとしている。
ただし、OracleがJava EEに取り組むことに収益的な意味があるという意見に加え、今後どちらにも転がる可能性があること、現在どちらへ進めるべきか判断する中間的な状態にあるのではないかといった意見も掲載されている。
Java EEはエンタープライズ向けシステムなどで使われているなど、 Java EE関連の開発終了は企業活動に影響を与える可能性が高い。