スイスのu-bloxの日本法人であるユーブロックスジャパン(ユーブロックス)は6月28日、NB-IoT(Narrow Band IoT: 狭帯域IoT、LTEカテゴリー NB1)規格「3GPPリリース13」に準拠した、NB-IoT用セルラー無線モジュール「SARA-N2」を発表した。

NB-IoTは、デバイスの設計を複雑化させずに超低消費電力で動作し、セルラー環境で1セルあたり最大15万台のデバイスをサポートできることが特長。また、地下や屋内といった電波受信状態が悪い場所でも優れた性能を発揮できるよう、GPRSよりもリンクバジェットを20db向上させている。

SARA-N2は、スマートビルディングやスマートシティ、ユーティリティ・メーター、白物家電、資産追跡、農業や環境モニタリングなどのアプリケーション用に設計され、シングルセルの一次電池で10~20年もの長期間にわたる動作が可能。さらに16mm×26mmのLGAフォーム・ファクターはu-blox GSM、HSPA、またはCDMAモジュールからのアップグレードが容易で、将来的な機能拡張にも対応している。このほか、ライセンス認証をうけたオペレーターの周波数帯域幅での安全なプライベート通信でサービス品質を保証し、最大227kbpsのダウンリンクと最大21kbpsのアップリンクをサポート。3つのRF帯域幅を同時にサポートするため、1個のモジュールで世界中のほとんどの地域をカバーすることができるとする。

サンプル出荷は2016年の第4四半期、量産出荷は2017年前半を予定している。