AMDは6月2日、PolarisアーキテクチャーをベースとするGPUの新製品「Radeon RX 480」を6月29日に発売すると発表した。4GB版は199ドル~で、500ドルレベルのGPUに搭載されているVR機能を実現するとしている。

同社は199ドルという価格設定は「VRの導入を加速させ、VRソフトウェアのエコシステムの発展を促すAMDの戦略に不可欠な構成要素」だとしており、この価格設定によりPC VR市場の成長が活性化し、さらにVRヘッドセットの価格低下も一層加速すると予測している。

AMDのVR市場に関する予測は以下の通り:

  • VR対応のデスクトップやノートPCがさらに購入しやすく:Polarisアーキテクチャー・ベースのグラフィックス・カードが実現する、購入しやすい価格のPC VRによって、幅広いVR対応のデスクトップやノートPCが発売され、対象となる市場が今後10年間に1億人の消費者規模にまで拡大する。
  • VRを小売チャンネルの消費者にも手の届くものに:従来、システムコストの平均が999ドルを上回っていたため、VR対応のPCが店頭に数多く陳列されることはなく、小売店はVRにとって主要な販売チャンネルでなかったが、Radeon RX Seriesグラフィックス・カードにより、OEMは小売PC市場に適した理想的な価格帯のVR対応デスクトップとノートPCの製造をすることができるようになる。
  • VRデベロッパーはより多くのオーディエンスに向けた開発が可能に:PC VRテクノロジーが、一般消費者へ普及することにより、エコシステム全体にわたってデベロッパーの関心が高まる。この人気の高まりをビジネスに取り込もうとすることにより、教育、エンターテインメント、生産性などの分野への新たなVRアプリケーションが登場する。
  • VR参入コストの低下:Polarisアーキテクチャーをベースとする、低価格帯のPC VRが、VRエコシステムの拡大を加速させる。消費者への普及、デベロッパーからの関心、およびHMDの生産が増加することにより、VRエコシステム全体を通しての参入コストが低下する。

Radeon RX480を掲げているAMDのラジャ・コドゥリ氏