三菱マテリアルはこのほど、金属事業カンパニーの直島製錬所第2金銀滓センター(香川県直島町)を竣工させ、操業を開始した。

直島製錬所第2金銀滓センター

今回、金銀滓(E-Scrap)の受入サンプリング設備、分析設備、処理設備などの増強により、金銀滓受入・処理能力はグループ企業である小名浜製錬と合わせて、約14万トン/年(現行比+約3万トン)と世界最大級になったという。

直島製錬所は独自の銅製錬技術である三菱連続製銅法(熔錬炉、錬かん炉、製銅炉、精製炉を樋でつなぎ、一連のバッチ操業法を連続化した製銅法)を強みに金銀滓の受入・処理事業の拡大を進め、2010年度に約3万トン/年であった受入・処理量を2014年度には約8万トン/年にまで拡大したが、このたび約50億円を投じて約11万トン/年に増強した。

同社が取り扱う金銀滓は主に、金・銀・銅・パラジウムなどの有価金属を含有している各種電子機器類の廃基板。環境意識の高まりを背景に発生量は国内外で拡大基調にあるため、今後もさらなる処理量の拡大を図っていく方針だ。