俳優の松平健が24日、主演映画『浅草・筑波の喜久次郎』(2016年秋公開)の浅草ロケを行い、共演の長谷川純と共に会見に応じた。

映画『浅草 筑波の喜久次郎』主演の松平健

松平が演じるのは、劇場が立ち並ぶ浅草六区を創った山田喜久次郎。歴史の影に埋もれた知られざる人物だが、長谷川演じる現代の青年・幸田啓介が明治時代にタイムスリップし、彼の生き方に感化されていく中で、人物像が明かされていく。喜久次郎をバックアップする根岸浜吉役には、32年ぶりの映画出演となる北島三郎、さらに秋吉久美子、星由里子、田村亮の出演が決定している。

松平は、共演の北島について「暴れん坊将軍で20年ご一緒させていただいて、それ以来だったので。空気感といいますか、一緒に芝居してきたのですぐ馴染めました」と付き合いの長さをのぞかせる。「ずっとかわいがっていただいて、今も現役でがんばってらっしゃる姿を見て目標になります」と尊敬の念を表し、撮影の合間も「やっぱり暴れん坊の話(笑)」で盛り上がったことを明かした。

長谷川は、松平・北島という大御所2名との共演に「ご一緒できる機会も、人生で最初で最後じゃないかという思いでお二人の姿を見ています」と恐縮した様子。「健さんの着物の着こなし、立ち回りと、静と動の所作を見て。明治のシーンも違和感なく、世界観がはまっているので、自然とタイムスリップできました」と撮影の感想を述べた。松平は長谷川について「努力家で、言ったことをすぐ直して習得してくれる」と褒めた。

長谷川が印象に残ったのは人生初の「池ポチャ」シーンで、お笑い芸人のイメージしかなかったため、苦労したと語った。「普段は健さんが沢山アドバイスをしてくださるんですけど、池ポチャに関しては何も言ってもらえなかったので(笑)。『思いっきりやれば大丈夫だよ』と言われたので、ただただ思いっきり落ちてきました」と報告。「編集でカットされないようになってればなと思います」と希望を述べた。

この日の撮影は、映画冒頭の現代と過去が交錯するシーン。現代の浅草を歩く長谷川と、明治の浅草を歩く松平がすれ違うイメージショットだ。すでに茨城や筑波で撮影を終えたが、浅草での撮影が残っており、歌や踊り、エンターテイメントな場面も待っているという。