12月16日、夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲とする判決が最高裁判所で出された。この制度が日本の社会に定着している、「呼称をひとつにするのは合理性がある」などの理由が挙げられているが、この判決は多くの議論を呼んだ。これをお隣・中国はどう見ているのだろうか。
中国は夫婦別姓、両者の姓を組み合わせることも
中国の状況はというと、中華人民共和国成立後の1950年から夫婦で別姓を用いることができるようになっている。では子どもはどうなるのかと言うと、父親の姓を用いることが多いようだ。
だが、一人っ子政策(現在は停止されている)になってからは母方もだまっておらず、母方の姓を用いることも増えたという。あるいは、両者の姓を組み合わせることもある。台湾の場合も別姓が多いが、妻が夫の姓を上に追加して2文字の姓にすることもよく見られる。
「日本は男女の不平等がひどい」
では、中国人たちは日本の判決についてどう思っているのか。中国版ツイッターである「ウェイボー」に上がっているコメントはこんな感じである。
「日本は男女の不平等がひどいから、夫婦別姓の裁判もダメだった」
「日本の女の子がかわいそう」
「夫婦は絶対に同姓じゃなきゃいけないとか、女性は離婚後100日間は再婚しちゃいけないとか、全然意味分からない」
「同姓だからって帰属感が生まれるわけじゃないよね」
「日本人は一家が同じ姓じゃないのは変だというし、中国人はその逆を言うけど、どちらもその理由を伝統としている」
「夫婦が別姓にできなくて討論するなんて、ここだけは日本がホントにかわいそう。日本の伝統だって言うけど、伝統って全部受け継がなきゃいけないものなの? 」
「こういうのは日本の女性の地位が高くなってきたから、考え方が変わってきて権利を主張するようになったってことだよね。いいことだと思う」
中国人は今回の日本の判決に対し不満・否定的なイメージをもつ人が多いようだ。その言葉からは自国の夫婦別姓の状況に満足している様子がうかがえた。
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