Googleのリフトウェアチームは1日、加齢やパーキンソン病などによる手の震えを軽減するスプーン「リフトウェア」キットの国内販売開始を発表した。価格は税込47,520円。

「リフトウェア」スターターキット。振動安定ハンドル、専用スプーン、充電器、USBケーブル、電源アダプター、携帯ポーチがセットになっている

「リフトウェア」は、センサリング技術などで手の揺れを制御できる機能性スプーン。パーキンソン病や脳梗塞、原因不明(本態性振戦)といった手の震えに悩むユーザーのために開発され、震えが4.5cm未満となる軽度から中等度の震えに最も適するという。

製品の構成は、振動安定ハンドルとカトラリーアタッチメントの2パーツ。ハンドル部に手の動きを検知するセンサーと振動抑制用モーター、意図する手の動きと不要な震えを区別する小型コンピュータが搭載されている。センサーが手のふるえを感知すると、検出した震えとは逆方向にモーターを動かすよう、コンピュータが制御。この自動振動安定機能により、手元を安定させることで食べ物を落とさずに食事ができる。

アタッチメントはスープスプーン、テーブルスプーン、フォークの3種類。標準キットでは、振動安定ハンドル、スープスプーン(アタッチメント)、充電器、USBケーブル、電源アダプター、携帯ポーチがセットになっている。ハンドルにアタッチメントを取り付けると自動的に電源オン、取り外すと自動的に電源オフとなる仕様で、ハンドル部はUSB経由での充電式。

「リフトウェア」の国内販売はフランスベッドが担当し、フランスベッドの販売サイト「介護宅配便」などで取り扱う。なお、リフトウェアは、Googleで次世代技術開発を担当するGoogle[x]の1つとして、2014年にスタートしたプロジェクトとなる。