トレンド総研はこのほど、SNSの結婚式写真が引き起こす「婚テロ」をテーマとした意識調査の結果を発表した。調査は7月27日~28日、SNSを日常的に利用する20歳~39歳の独身女性500名を対象に実施した。

"結婚式写真"の目撃率1位は「Facebook」

"結婚式写真"は、単に結婚式自体や結婚したことの報告として投稿されるのではなく、幸せをシェアしている側面もあると考えられるが、その反面、投稿者の意図にかかわらず、ネガティブに捉えられてしまうこともあるよう。そこで同調査では、SNS上で"結婚式写真"を見て、もやもやする、憂鬱になる、イラッとしてしまうなど、ネガティブな感情を抱いてしまうことを、「婚テロ」と定義し、その実態を探るべく調査を実施した。

「"結婚式写真"の投稿を見たことがあるSNSは?」

はじめに、「"結婚式写真"の投稿を見たことがあるSNSは?」と質問したところ、断トツで「Facebook(55%)」が1位となった。次いで、2位「Instagram(18%)」、3位「Twitter(11%)」と続いた。

見たことがある"結婚式写真"の種類としては、「結婚式の参列者が投稿した写真(79%)」が最多で、続いて「(投稿者)自らの結婚式の写真(56%)」となった。そのほか、「(投稿者)自らの結婚式のときの写真を使ったプロフィール写真(34%)」の目撃情報も挙げられた。

SNSの"結婚式写真"は「幸せアピール」「自慢」

「"結婚式写真"の投稿を見て抱いたことのある感情は?」

続いて、"結婚式写真"を見てどのように感じるか尋ねたところ、「素敵だと感じる(55%)」を筆頭に、「うらやましい気持ちになる(38%)」、「幸せな気持ち・気分になる(34%)」、「自分も結婚したくなる(34%)」など、ポジティブな感情が上位に並んだ。

しかし一方で、「幸せをアピールされているように感じる(20%)」や「焦る(14%)」、「自慢されているように感じる(12%)」などのネガティブな感情も一定数見受けられ、「婚テロ」の片鱗が感じられる結果となった。

こうした「婚テロ」写真に関して、ネガティブな感情を抱く際の投稿者との関係性は、「あまり親しくない同性の知人(55%)」が最多で、次いで「同性の友人(39%)」「あまり親しくない異性の知人(34%)」「仕事の付き合いだけの同性の知人(29%)」と続き、自分と投稿者の距離にかかわらず、「同性(女性)」であること」がネガティブな感情を抱くひとつの理由になっていることがうかがえた。

「婚テロ」経験者、27%

「『婚テロ』被害にあったことは?」

次に、実際に「婚テロ」の被害にあったことがあるか尋ねたところ、20代の被害経験は32%、30代では22%と、20代の方が「婚テロ」被害にあった人が多い結果となった。また、恋人の有無によって差があるのか調べると、20代では「恋人がいる」人が「恋人がいない」人に比べて「婚テロ」被害経験が多く、30代では恋人の有無にかかわらず、20代に比べて「婚テロ」被害経験が少なかった。

"結婚式写真"に「イラッとする」20代、「どうでもいい」30代

最後に、"結婚式写真"に対して、実際にどのような気持ちになったかや、写真を投稿する行為自体に感じたことなどについて、エピソードを募ったところ、20代では、「幸せそうで素敵だなと思う反面、恋人もいない自分に焦りを感じる」(26歳・恋人なし・愛知県)、「すごく素敵でうらやましいけど、自分には程遠いからイラッとするし、見たくない」(25歳・恋人なし・埼玉県)、「自分も早く結婚したいと思っているので、正直うらやましさが勝ってしまって少しイラッとする。同時に、まわりに幸せな自分をアピールしたいのかなと冷めた目で見てしまう自分もいる」(27歳・恋人あり・東京都)など、素敵であると思う反面、ネガティブな感情も抱いてしまう複雑な心境がわかるコメントが寄せられた。

一方30代からは、「人は人。あまり興味がない。感動もしないし、むかつきもしない」(32歳・恋人あり・神奈川県)、「友達のことと自分のことは全く別に考えているので、憂鬱な気分になることはない」(34歳・恋人なし・愛知県)、「自分には関わりがないので、見かけると正直どうでもいい気持ちになる」(32歳・恋人なし・京都府)など、"結婚式写真"を見ても「どうでもいい」「興味がない」といったコメントが目立つ結果となった。