富士通は6月9日、20Gbpsのネットワークに流れる通信データをPCサーバでフルワイヤーキャプチャしながら、蓄積したデータから必要な情報を高速に検索できるソフトウェア「FUJITSU Network Virtuora TC」の販売を開始した。

同製品は通信データの証跡を完全に管理するためのソフトウェア。広帯域なネットワークを流れる通信データをフルワイヤーキャプチャーし、セションごとにインデックスを生成することで、大量の通信データの中から目的のデータを数秒から数十秒で抽出できる。

本来、広帯域のネットワークを流れる通信データをフルワイヤーキャプチャーするには高価な専用機器が必要だが、PCサーバ上のソフトウェアで実現することで、ネットワーク品質管理システムなどのCAPEX(Capital Expenditure:機器投資)の削減を実現する。

システムを止めずにデータ保存サーバを増設でき、通信データの欠損なく蓄積容量を拡張可能。蓄積を継続しながら最大702TBまで蓄積容量を拡張できる。

Virtuora TCの概要

同製品の利用シーンとしては、「通信回線サービスの品質管理」「ネットワークDevOpsソリューションの強化」「セキュリティ対策」などがある。

通信回線サービスの品質管理の利用例

価格は、「基本ソフトウェアライセンス V01」が600万円、「データ保存サーバ1追加ライセンス」が40万円、「V01 メディアパック」が2万円(いずれも税別)となっている。

同社は2015年度中に、セキュリティやネットワークフォレンジック用途向けにAPIをさらに拡充した製品を販売する予定。