アイシャドウに、アイラインに、マスカラ……。「以前とメーク方法は変えていないのに、なんだか目元がぼんやりする」という経験はないだろうか。実は40~50代の女性は、「目ヂカラがある目元メークがしにくくなった」という悩みをよく抱えているのだ。
眠たそうな目元は元気がないように見えるばかりでなく、老け顔にも見えがちになってしまう。今回は、そんな40~50代の女性に多い切実な悩みにお答えするとしよう。
まぶたの下垂とまつげの変化が要因
40~50代の女性たちが目元に悩みを持つ理由は、大きく分けて2つある。
年齢とともにまぶたが下がってたるんでくる
かなり大きく下がってくる症状は、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」と呼ぶ。40代では、実際に眼瞼下垂と呼べるほどまぶたがたるむ人はほとんどいない。だが、30代に比べるとまぶたが重く感じたり、二重の溝が幾重にも重なったり、溝にばらつきが出たりして、アイラインやアイシャドウが塗りにくいと感じる人が増えてくる。これは加齢に伴い、まぶたを持ち上げる腱が弱くなり、徐々にたるみが起こるからだ。
年齢とともに起こることではあるが、目をこすったり、コンタクトなどでまぶたをひっぱったりする癖がある人は要注意。まぶたの皮膚が伸びてたるんだり、まぶたの拳筋の結合がゆるくなったりして、ぼんやりとした目元になることがあるので気をつけよう。
まつげの変化
例えば髪の毛は、年齢に伴って次第にヘアサイクルが遅くなる。量が低下したり、髪が細くなったり、根元に勢いがなくなったりするなどの変化も現れる。
そしてこれは髪だけでなく、まぶたにも当てはまるのだ。年齢を重ねるとまつげの生え変わりが遅くなり、まつげも細く、まばら感が目立つようになる。それを実感し始めるのが、40~50代ぐらいと言われている。
さらにビューラーで強い負荷をかけ、まつげエクステやつけまつげなどでまつげを酷使すると、一層まつげの勢いは低下。まつげは目の周りのアウトラインに沿って生えているため、この部分の勢いが低下すると目の印象が弱くなり、ぼんやり顔に見えてしまうわけだ。
加齢+負荷で眼瞼下垂が早まる可能性も
一度下がってしまったまぶたは、残念ながらスキンケアで元に戻すことは不可能。そのため、まぶたやまつげに負担がかかる生活をこのまま続けていくと、「加齢+負荷」によって、本格的な眼瞼下垂になる時期を早めてしまう可能性もある。
まぶたが次第にたるむのは加齢現象として仕方ないが、その進行を過度に進めないことが若々しい表情を保つためには重要なのだ。
いつまでも若々しい表情を保つため、「目ヂカラ」は大事なポイントになる。美容意識が高い40~50代の人たちは、シワやシミと同じぐらい、まつげやまぶたのケアに力を入れているとも言われている。まずは、日ごろから次の4つの対策を試してみてはいかがだろうか。
対策1 アイメークでフォローするなら、「労わりながら」が必須
目ヂカラが弱くなると、それをフォローするために、まつげエクステやつけまつげなどでどうにか強く見せようと、対応策を講じる人が多いようだ。だが、アイメイクの強化はまぶたやまつげに負担をかけることも多いので、注意が必要。つけまつげやまつげのエクステ自体が、まぶたをたるませるわけでではない。だが、毎日つけまつげをすれば、外すときに大きな負荷をかけることになる。「刺激が強い接着剤を使わない」「はがすときには手を添える」「エクステをするときには休息期間を設ける」など、「労わりながらのアイメーク」を基本としよう。
対策2 コンタクトユーザーは、装着時に負担をかけないで
装着時にまぶたを引っ張ることが多いハードコンタクト。つけるときは一瞬ですむが、習慣化するとまぶたの負担は非常に大きくなる。休日はコンタクトをやめて、メガネにするという対策を考えてみるのもいいだろう。また、装着時にはまぶたを強くひっぱりすぎないように注意しよう。
対策3 アイメークは専用のアイリムーバーを使い、こすらない
マスカラやアイライン、アイシャドウを落とすとき、あなたはどうしているだろうか。洗顔時に指でゴシゴシ、もしくはコットンで拭き取るように刺激していないだろうか。「こする」という行為は、まつげにもまぶたにも負担をかける。たるみや、まばらまつげの原因になるので注意しよう。アイメークを落とすときには、専用アイリムーバーをコットンにたっぷり取って、目元にやさしく押し当てよう。そして2~3秒置いてから、力を入れずに拭き取るようにすると目元に負担をかけない。こすらないように落とすことが大事だ。
対策4 まぶたもまつげも、プラスアルファの保湿ケアが大事
目元の皮膚は薄いので、目元用にアイテムで保湿してあげるといいだろう。最近はまぶたの上までぬれる製品も多く出ているので、そういったものをチョイスしよう。さらに、まつげケアも大事。「まつ育」というと若い人のものと思いがちかもしれないが、まつげのヘアサイクルが遅くなるおとな世代こそ、まつ育が必要なのだ。