日本経済団体連合会はこのほど、2014年9月末時点の「退職金・年金に関する実態調査」の結果を発表した。それによると、学校卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した人(標準者)の退職金額は、「管理・事務・技術労働者」(総合職)の60歳・大学卒で2,357万7,000円となった。

「管理・事務・技術労働者」(総合職)の60歳・高校卒では2,154万9,000円、「生産・現業労働者」の60歳・高校卒では1,831万円。また、1歳当たりの増加額のピークは、「管理・事務・技術労働者」(総合職)の大学卒では勤続年数25年以降の5年間で増加額は年間97万6,000円、高校卒では勤続年数37年以降2年間で年間92万3,000円となった。

標準者退職金の支給額および支給月数-総額-(出典:日本経済団体連合会Webサイト)

賃金改定額と退職金算定基礎額の関係を見ると、「賃金改定額とは関係なく別建てとなっている」は前回(2012年)比0.3ポイント増の76.2%。別建てとしている企業のうち、「ポイント方式(点数×単価)」を採用する企業は86.0%で、各勤続年数・年齢におけるポイント配分割合は、「資格・職務要素」が6割台、「年功要素」が2割台となったものの、勤続年数・年齢の上昇に伴い「資格・職務要素」が高まっていた。

退職金制度の形態を聞くと、「退職一時金制度と退職年金制度の併用」は前回比8.2ポイント減の66.3%となった。

調査対象は経団連企業会員および東京経営者協会会員企業、有効回答数は257社。