米Microsoftは今年夏にリリースする予定の「Windows 10」について、搭載デバイスの10億台到達を提供開始から2-3年で達成する目標を立てている。4月29日(現地時間)に米サンフランシスコで始まった同社の開発者カンファレンス「Build 2015」で、OSグループのエグゼクティブバイスプレジデントであるTerry Myerson氏が明らかにした。
Windows 8のライセンス販売は2億本突破までに15カ月を要したが、Windows 10でMicrosoftはあらゆる種類のデバイスに共通のコアを搭載し、アプリストアやアプリ開発環境も1つに統合する。そのためWindows 10デバイスには、デスクトップPC、ノートPC、タブレット、スマートフォン、Xbox、Surface Hub、HoloLensなどが含まれる。またリリースから1年間、Windows 8.1およびWindows 7には無料アップグレードとして提供されるため、現在およそ15億台あると見られるWindows PCの多くで1年以内にWindows 10へのアップグレードが進む可能性が高い。Myerson氏によると、これまでに10億台を超えたプラットフォームバージョンは存在せず、Windows 10が初の10億台超えを達成する可能性がある。
Microsoftの目標通りに進むと2018年の夏までに10億台に到達することになるが、ネット上では「それまでWindows 11は登場しないのか?」という議論が起こっている。MicrosoftはWindows 10からWindowsをサービスとして提供し、これまでのように次期メジャーバージョンのリリースを待つことなく新機能をアップデートしていく。メジャーバージョンにこだわる必要がなくなり、1月にMicrosoftが開催した特別イベントでMyerson氏は「どのバージョンのWindowsを使っているかという質問には意味がなくなる」と述べていた。2018年の夏までにWindows 11やWindows 12に相当するような進化をWindows 10が遂げている可能性があるが、そうしたバージョンアップを含めて今年の夏に登場する新しい世代のWindowsを搭載したデバイスが「Windows 10デバイス」になる。