東芝メディカルシステムズは4月16日、同社のX線循環器診断システム「Infnix Celeve-i INFX-8000C」および「INFX-8000H(手術台組合せシステム)」向けに、天井走行式Cアーム「CAS-930A」を開発し、2015年4月より販売を開始すると発表した。

同アームは、患者の左右どちらの側面からのCアーム挿入でも3D撮影が可能で、210度の回転範囲を実現。例えば、腹部や下肢における血管内治療では、患者側面からのCアーム挿入で手技を行うことが多いが、これを用いると従来の患者頭部側へのCアーム挿入を行う必要がなくなるため、ワークフローを改善することが可能になるという。

また3D撮影そのものについても、最速80度/秒、約3秒での撮影が可能なため、造影剤注入時間が短く設定でき、患者に優しい撮影が可能。さらに、コーンビームCT撮影においても、従来装置では最短10秒程度の撮影時間に対して、同アームでは最速約5秒での撮影が可能なため、患者息止め時間の短縮ができる。

さらに、「DoseRite DTS」や「DoseRite SpotFluoro」といった線量マネージメントコンセプトDoseRiteの各機能が搭載可能であり、3D撮影のみならず、線量低減や管理も最新の状態で利用することが可能になるとしている。

「CAS-930A」を用いた患者側面挿入での3D撮影のイメージ。患者頭部のクリアランスを保った撮影が可能