大日本印刷(DNP)は4月15日、ナノインプリント技術を活用した市場創出型超微細加工の新ビジネスを開始すると発表した。

同社は従来よりナノインプリント技術の開発に取り組んでおり、十数nmの半導体回路パターンの金型製作や、透明なフィルムの表面に数百nmの微細な凹凸を転写形成し光の反射を防止する超低反射フィルムなどの成果を得ている。

今回発表した事業では、これらの開発で培ったノウハウを活かし、マスター金型製作から試作品作り、製品の量産化までを一貫して行う。nm単位からμm単位までの微細形状の加工に対応可能で、大型ロール状のフィルム基材を加工し、ロール状に巻取り製造・納入する「ロールtoロール」の金型や製品の量産も提供可能だ。

マスター金型については、6インチ角の基板上に20nm程度の微細バターンや3次元形状パターンを形成した金型、大型基板(1200mm×1000mm)上にサブミクロン単位のパターンを形成した金型、μm単位のパターンを形成した1500mm×930mmの面サイズの金型を作製することができる。

今後、同ビジネスをデバイスメーカー、光学部材、ライフサイエンスなどの分野に向け提供していく計画で、2016年に20億円の売上を見込んでいるという。