東京都・代官山の代官山ヒルサイドフォーラムは、グリーンランドの歴史と文化を展示する「スピリチュアル グリーンランド in 代官山」を開催する。会期は4月19日まで。開場時間は10:00~20:00。入場無料。

「スピリチュアル グリーンランド」 in 代官山

同展は、グリーンランドの彫像「トゥピラク」20点や、デンマーク王配が個人的に収集された仮面6点などが展示されるもの。デンマーク王国大使館の主催によるもので、雄大な自然とともに形成されたグリーンランドの歴史と文化について知ることができる内容となっている。また、展示物の中でも、高円宮親王妃殿下が故親王殿下とグリーンランドをご訪問された際に収集したコレクションは、妃殿下のご厚意により今回関東では初展示となるということだ。

なお、展示物のひとつで怪物のような奇妙な顔立ちと姿をしたトゥピラクは、グリーンランド語で「先祖の魂や霊」を意味するグリーンランド・イヌイットの悪霊像のことで、もともとはクジラの骨やセイウチの牙で作られていた高さ10cmほどの彫像。一体ずつ異なる顔の表情や繊細でユニークな彫りを鑑賞することができる。また、デンマーク王室ヘンリック・コレクションの仮面は、古来の神話や伝説を再現するために使われたもの。様々な宗教儀式で使用されていたために"ダンシングマスク(踊り の面)"とも呼ばれ、面をつけると人格が変わり、普段の自分の役割から自由になり、別の人物や存在のように振る舞うことができると考えられていた。そのほか、先史時代のグリーンランドの人々や文化を描いた劇画の「Qanga」について、同展では、劇画から抜粋したスケッチやインスピレーションのもととなった考古学的な情報を紹介しているということだ。

高円宮コレクションのトゥピラク

デンマーク王室 ヘンリック・コレクションの仮面

「Qanga」劇画