独Infineon Technologiesは2月20日、40W~300Wの範囲の照明システムに対応した共振コントローラIC「ICL5101」の提供を開始した。

同製品は、ハーフブリッジとPFCのゲートドライバを集積し、ICの動作パラメータはすべてシンプルなレジスタによって調整可能で、コスト効果と信頼性、安定性を兼ね備えたパラメータ設定が可能となっている。-40℃~+125℃の広範なジャンクション温度範囲により、屋外用途にも対応する。

LLCなど、共振コンバータトポロジーの制御用に設計されており、内蔵のデジタルPFC段は、臨界導通モード(CrCM)と不連続導通モード(DCM)の両方で動作するため、照明の減光時などに発生する低負荷状況でも安定したレギュレーションが可能となっている。また、定格負荷の100%~0.1%という広範な範囲の負荷範囲においても安定した出力が可能。さらに200ms未満の高速での点灯を実現する。

同製品を使用することで、PFCと共振ICを別個に必要とする同等のソリューションとの比較では、部品点数を約25%抑える。これに伴い、設計時の信頼性が増し、PCBレイアウトの複雑さが解消され、コストを抑えた形でスモールフォームファクタを実現できる。

同製品は、小型PG-DSO-16パッケージで提供される。さらに評価ボードも利用可能で、同ボードは入力電圧範囲が85~305VACで、54VDCの安定した出力電圧を実現している。110Wの出力電力に対応し、レジスタ側の設定のみで容易に構成可能となっている。