IDTは11月25日、Orange Silicon Valleyと共同で、最大16Gbpsで複数のノードを接続する独自のRapidIOインターコネクト技術を用いて、NVIDIAの低電力モバイルプロセッサ「Tegra K1」による高スケーラビリティ・低レイテンシの大型クラスタを開発したと発表した。

同アーキテクチャによって、世界最高のスーパーコンピュータである中国の天河二号の約2倍の計算密度となる1Uサーバ当たり最大23TFlops、ラック当たり800TFlops以上の計算能力を達成した。さらに、モバイルグレードのGPU技術に加え、分散交換とインターコネクトを利用して、クラス最小の設置面積でノード当たりのI/Oとコンピュートのバランスを取ることで高密度を達成し、19インチの1U基板に60基のノード、ラック1台に2000基以上のノードを搭載できるという。いずれのノードもファブリックレイテンシ時間は、400ナノ秒で他のノードと通信可能となっている。また、メモリ間のレイテンシは2マイクロ秒を下回るとしている。各ノードは、RapidIO NICへのTsi721 PCIeと、データレート16Gbpsで384Gflopsの「Tegra K1」から構成されている。

なお、同クラスタは、NVIDIAの開発キット「Jetson TK1」によって実現した。同キットは「Tegra K1」を搭載する。「Tegra K1」はGPUアーキテクチャであるNVIDIA Keplerをベースとしており、完全にプログラマブルなCUDAコア192基によって、高度なグラフィックス性能と計算性能を有するとしている。

IDTとOrange Silicon Valleyが共同開発したRapidIOインターコネクト技術による高スケーラビリティ・低レイテンシの大型クラスタのイメージ