Cypress Semiconductorは11月11日(独時間)、IoT向けにセンサベースの低消費電力システムを容易に設計することを目指したSoC「PSoC 4 BLE」ならびに「PRoC BLEプログラマブル ラジオオンチップ」を発表した。
IoTの活用に向けたセンサベースの製品の活用が試みられつつあり、そうしたセンサノードの無線規格としてBluetooth Low Energy(BLE)の活用が期待されているが、PSoC 4 BLEはそうしたIoT向け無線センサベースの設計容易化やBOMコストの低減などを実現するためのソリューションという位置づけとなっている。
自社の130nm フラッシュベースSONOSプロセス技術を設計し、かつBLEの認証も取得済みであり、同社が提供する統合開発環境(IDE)「PSoC Creator」を活用することでシステムのハードウェアとアプリケーションファームウェアを同時に設計することが可能になるという特徴がある。また、アンテナの設計もインピーダンスのマッチングなどを行う必要があるが、バランも統合しているため、2個の外部コンポーネントのみでパラメータの調整も容易に行うことが可能だという。さらに、基本的なPSoCの機能も踏襲しているため、1チップでシステムを構築することも可能だ。
一方の「PRoC BLE」はPSoC 4 BLEからアナログのコンポーネント部分を省略した製品で、それ以外の部分はPSoC 4 BLEとほぼ同等の性能を実現しているという。
なお、PSoC 4 BLEならびにPRoC BLEともに一部製品でサンプル出荷を開始しており、順次ラインアップを拡充させていく予定のほか、2014年12月より量産出荷も開始する計画。また、同社では用途に応じた複数の開発キット(SDK)やリファレンスデザインキット(RDK)を用意しており、リモコンRDKやタッチマウスRDKなども併せて提供するほか、リモコンに音声コントロールを搭載したRDKも2014年11月中に提供を開始する予定だとしている。