太陽光発電用パワーコンディショナ(パワコン)を手掛ける独SMA Solar Technologyの日本法人であるSMAジャパンは11月4日、都内で会見を開き、10月1日付で同社の代表取締役社長に就任した今津武士氏が新社長就任の挨拶を行ったほか、同日付で発表した電気安全環境研究所による太陽電池モジュールの品質認証(JET認証)を取得した産業用太陽子発電向けパワコン「SUNNY TRIPOWER 9.9kW」の説明を行った。

同社のパワコンは、2014年3月31日時点で136案件(430台)が稼働しており、10月末時点の国内累計受注台数は1000台近い数値に到達しているという。

SMAのパワコンの国内導入状況。累計受注台数としては1000台近くに及んでいるという

今回、JET認証を取得した「SUNNY TRIPOWER 9.9kW」は3相3線式のトランスレス方式を採用した自立運転機能が付いたパワコンで、10kW以上50kW未満の低圧連系や分散型・小規模サイズのミドルサイズの太陽光発電システム向けに提供されるもの。変換効率はJIS規格で96.5%(最大97.8%)を達成している。

「SUNNY TRIPOWER 9.9kW」の概要

SMAジャパンの代表取締役社長に10月1日付で就任した今津武士氏

また、液晶ディスプレイを内蔵しており、その場で発電量や故障などのイベント情報などを確認することが可能なほか、Bluetoothを搭載しているため、無線でデータを送受信することも可能となっている。

なお、今津社長は自社のパワコンについて、「世界中で使ってもらっており、各地で高いシェアを有しているが、日本はまだ1桁台のシェア。それを今後、販売を拡大していくことで、世界と同じ、またはそれ以上のシェアを獲得できるようになるように努力をしていきたい」とコメントしている。

「SUNNY TRIPOWER 9.9kW」の実機外観。大きくJET認証取得とラベリングされているが、これはあくまでデモ用として記してあるだけで、実際に出荷される製品には正式の認証ラベルが本体横に貼られることになるという