富士フイルムは9月26日、同社グループ会社の富山化学工業が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠200mg(一般名:ファビピラビル」)」が、エボラ出血熱に罹患した患者の治療のため、フランスの病院で投与されたと発表した。

今回、フランスの政府機関より同社に、エボラ出血熱ウイルスに感染したフランス人女性看護師の治療用として、「アビガン錠」の提供依頼があり、日本政府と協議の上、緊急対応としてこれに応えたとのこと。

投与された女性は、リベリアで医療活動に従事している中、エボラ出血熱に感染したことが判明し、治療のためフランスへ移送され、9月19日に「アビガン錠」による治療を開始。9月25日の時点で引き続き服用中だという。

同社は「引き続き、関係国際機関やウイルス感染症専門医などと連携し『アビガン錠』をエボラ出血熱患者の治療に活用する可能性について検討していく」とコメントしている。