スリーエム・ジャパン(3M)は8月29日、産業分野向けに、金属に加え、PPをはじめとした難接着樹脂などにも使用できる「3M VHBアクリルフォーム構造用接合テープY-4180」を発表した。

近年、要望として多いのが、接合テープのPPへの適用である。PPは、軽量で強度や耐熱性が高く成形性に優れるなどの特性から、自動車の内外装や家電製品などでも採用され、国内でもさまざまな用途で使われている。しかし、PPは難接着樹脂であるため、接着前に手間がかかる前処理が必要だった。

同製品は、こうした課題に応えるべく国内で新たに開発されたアクリル系粘着剤を採用。これにより、金属やガラス、ABSなどの比較的つきやすい樹脂に加え、PPをはじめとした難接着樹脂にも前処理なしに高い接着力を発揮する。また、コンクリートのような多少の粗面にも追従し、低温環境での作業でも十分な接着力を発揮する他、軟質塩ビ樹脂に含まれる可塑剤への耐性も優れている。さらに、同製品は100種類を超えるバリエーションの中で適用範囲が最も広い製品であり、被着体の材質や貼り付け時の環境などによるテープの使い分けが不要で、産業分野においてマルチに対応できる製品であるとコメントしている。

なお、厚み別に3種類あり、主に化成品商社を通じて販売される。価格は0.8mm厚で10mm×33mの場合、3419円(税抜き)。

産業分野向け「3M VHBアクリルフォーム構造用接合テープY-4180」