Analog Devices(ADI)は8月28日、低消費電力のマルチチャネル1MSPS、12ビット逐次比較(SAR)型A/Dコンバータ(ADC)「AD7091R-2/4/8」3品種を発表した。

同製品は、2、4、および8チャネルのADCであり、バッテリ駆動のデータアクイジションモジュールやハンドヘルドメータ、フィールド用計測器、通信用アプリケーション、さらに携帯型の心電図計や心拍数モニタなど、医療用機器向けに設計されている。具体的には、消費電力が1MSPSで最大1.7mWと、類似するSAR型ADCと比較して、60%以上も低消費電力化されており、クラス最高の電力効率を実現している。また、プログラム可能なチャンネルシーケンサはマルチプレクサ出力を持ち、チャネルごとに必要な外付けバッファを1つにすることで、消費電力と基板面積の節減できる。さらに、プログラム可能なアラート出力により、プロセッサのソフトウェアによるデータチェック処理フロー部分の負荷を低減し、プロセッサのオーバーヘッド削減、低消費電力化に貢献する。この他、内蔵されているリファレンスは5ppm/℃(typ)となっている。

なお、パッケージは3品種とも4mm角LFCSP、もしくは「AD7091R-2」が16ピンTSSOP、「AD7091R-4」が20ピンTSSOP、「AD7091R-8」が24ピンTSSOP。価格は1000個受注時で「AD7091R-2」が2.47ドル、「AD7091R-4」が2.67ドル、「AD7091R-8」が3.36ドル。すでに、出荷を開始している。

低消費電力でリファレンス内蔵の1MSPS 12ビットSAR型ADC「AD7091R-2/4/8」