岡山大、血中がん細胞の遺伝子変異を高感度に検出できる技術を開発

 

岡山大学は、オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(GFP)の遺伝子を組み込んだウイルス「テロメスキャン」を用いて、血液からがん細胞の遺伝子変異を高感度に検出する技術を開発したと発表した。

同成果は、同大大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学分野の藤原俊義教授、重安邦俊医師らによるもの。詳細は2014年5月28日付で、英国の消化器研究の科学雑誌「Gut」電子版に掲載された。

大腸がんや肺がん、白血病、消化管間葉系腫瘍(GIST)などのヒト悪性腫瘍に対する薬物療法において、近年、がん発生の原因となる遺伝子の変異を調べることで、そこ効果を予測する「コンパニオン診断」が注目を集めるようになっている。

従来、遺伝子の変異を調べるには、手術や針を刺すといった、直接、体内の組織を採取する手法が用いられており、身体的負担があった。今回、研究グループは、そうした負担軽減を目的に、血液中を流れる極微量のがん細胞(CTC:circulating tumor cell)を緑色に光らせ、がん細胞のみを捕獲・回収し、分子標的薬の効果を予測する遺伝子変異を高感度に検出する技術を開発することで、生体を傷つけずに遺伝子変異を検出することを可能にしたとする。

これまで、CTCの検出には、がん細胞の上皮系マーカーを目印にする方法が多く使われてきていたものの、転移や浸潤を起こす、より悪性度の高いがん細胞では、上皮間葉転換(EMT:epithelial-mesenchymal transition)により、上皮系マーカーを失い、検出することができなかったが、今回の技術では、そうしたEMTを起こしたヒトがん細胞も捕獲することができ、遺伝子解析も可能であることを確認したとするほか、間葉性CTCを検知する方法として優れており、CTCが出ないとされている肺がんなどでも、検出できる可能性があり、その診断技術の可能性が期待されるとしている。

なお研究グループでは今後、さらに臨床研究を進めることで、がん患者により負担の少ない方法で、最適な医療(Precision Medicine)の実現を目指したいとしている。

テロメスキャンを用いた血中循環がん細胞(CTC)からの非侵襲的コンパニオン診断イメージ

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