シチズンホールディングスは7月2日、従来品比で解像度を1.5倍高め、0.5型で576万画素相当(1600×1200×RGB)を実現したデジタル一眼レフカメラ向け電子ビューファインダー(EVF)用液晶パネルを開発したことを発表した。

同製品は、精細な駆動回路の設計と液晶の高速化改善を行うことで、従来製品(0.4型でQuad-VGA:約369万画素相当)から解像度を1.5倍向上となる0.5型でUXGA解像度(1600×1200×RGB:576万画素相当)を実現した強誘電液晶マイクロディスプレイで、反射型LCOS構造により画素間のピッチを狭めて滑らかな画像が表現できるほか、信号処理、駆動回路などを内蔵し小型化することが可能という特徴がある。また、フィールド・シーケンシャル方式を採用することで、カラーフィルターを不要にでき、高精細表示が可能となるといった特徴もある。

さらに、駆動速度もUXGA高解像度下において3倍速駆動を実現し、フィールド・シーケンシャル方式特有のカラーブレイクアップ対策についても改善が進み、他方式と比べても実用上問題無いレベルとなったとする。

なお同社では、2012年8月に行った、強誘電液晶の基本特許、製造技術およびVLSIの開発能力を持つ、Micron Technologyのディプレイ事業買収により、開発を加速することが出来たと説明しており、2014年夏の試作品提供、ならびに2015年度内の量産・販売を予定している。

シチズンが開発した0.5型でUXGA解像度のEVF向け液晶パネル