設立記念式典の様子

女優の杉本彩さんは、動物愛護を目的とした一般財団法人動物環境・福祉協会「Eva(エバ)」を2月7日に設立した。杉本さんは、同団体の理事長も務めている。

動物の命に対する尊厳を守る活動

同団体は、人と動物が幸せに共生できる社会を目指し、動物の命に対する尊厳を守る活動を行う。動物福祉の充実を図っていくほか、チャリティーイベントやシンポジウムの開催、講演、写真展、映画上映会、出版等を通して動物愛護の啓蒙啓発を行う。

また、動物の保護や譲渡の推進、動物保護施設への寄付などのサポートも実施。子供たちへの命の教育や、動物愛護管理法の改正や整備を求める活動、各自治体への適正な管理への働きかけとサポートなども行っていくとしている。

同団体を設立した杉本さんは、動物愛護の運動を続けて20年以上になる。これまでも、捨てられた犬や猫の新たな育ての親を探したり、東日本大震災で被災した動物を保護する活動も行ってきた。

また、シンポジウム「動物たちの悲劇(岩手県/2013年9月)」や、講演「動物愛護について(大阪商業大学堺高等学校/2013年5月)」など、様々なシンポジウム・講演にも出演し、動物愛護を訴えてきた。時には、ファッションのために犠牲となるリアルファー(毛皮)に反対し、一糸まとわぬ姿で「着飾るために動物の命を奪ってはならない」とアピールしたこともあったという。

団体名は、「命に優劣はない」という願いを込めるため、ラテン語で「命」を意味する「Eva」とした。現在、日本では年間15万匹以上(※)ものペットが、殺処分されている。杉本さんは「犬や猫といったペットたちの命が軽んじられる社会に、人の本当の幸せはない。動物愛護途上国の日本では、動物たちを取り巻く問題が山積み。人と動物が共生できる健全な社会の実現を目指し、活動していく」と語っている。

※2012年に自治体施設で行われた殺処分数は16万1,867匹(環境省総務課動物愛護管理室発表)

理事長の杉本彩さん