ドイツのあるセキュリティ専門家が報告したところによれば、AppleのiOS 7に含まれるメールアプリにはバグが存在し、数字4桁のパスコードを設定しているにもかかわらず添付ファイルの暗号化が行われていないという。この問題は最新のiOS 7.1.1にも存在しており、時期は不明ながらAppleは今後のアップデートの中で修正していく意向だという。
これはドイツのNESO Security Labsに在籍するAndreas Kurtz氏が指摘しているもの。AppleではiPhone 3GS以降のデバイスでパスコードを設定すると、電子メールの添付ファイルを含む複数のアプリの領域に対してハードウェアレベルでの暗号化をかける仕様になっていると説明している。だが同氏がiPhone 4にiOS 7の最新バージョンを導入してパスコード設定後のiOSのデータ領域にアクセスしたところ、電子メールそのもののデータベースへのアクセスは行えなかったのに対し、添付ファイルは丸見え状態だったという。iOS 7.0.4を導入したiPhone 5sやiPad 2でも同様の状態を再現できており、これがiOS 7におけるバグの可能性があると結論付けたようだ。
すでに同氏はAppleへの報告を行っており、その回答は問題の存在を認識しているとのことであり、間もなく修正が行われる可能性があると締めている。またiMoreによれば、Apple公式の回答として「将来提供されるアップデートの中で修正すべく作業を進めている」とのコメントを紹介している。個人的利用の範囲内では問題ないが、もし内部情報を狙って意図を持ってデバイスが盗難された場合、今回Kurtz氏が用いたテクニックで添付ファイルの情報を引き出せる可能性があることを意味する。
