Freescale Semiconductorは4月16日、次世代マイコン「Kinetis K」シリーズ、および新シリーズの「Kinetis K0x」ファミリを発表した。

同ファミリは、最大100MHzで動作し、浮動小数点演算ユニットと64KBのフラッシュを搭載したCortex-M4ベースのマイコンとしては低価格を実現している。ポートフォリオには、最大180MHzの動作性能、浮動小数点演算ユニット、8KBの命令/データキャッシュ、2MBのフラッシュ、256KBのSRAMなどを搭載する製品も用意されている。どれも、高い電力性能比を併せ持っているという。

また、「Kinetis L」シリーズで実績のある省電力技術を活用しており、従来品に比べて電力性能比を改善している。その結果、Cortex-M3/M4クラスでは高い電力効率を実現。100MHz~180MHzでの動作時消費電力は非常に低く、静止時消費電力は同クラスの競合製品と比較して1/7に抑えられている。

さらに、合理的に集積化が施されたSoCによって、適切な機能と価格を実現するための幅広い選択肢が提供されている。さまざまなメモリサイズに対応する他、大容量化された内蔵SRAMによって、コネクティビティやリッチなマンマシンインタフェースといった、多くのメモリ容量が必要となるアプリケーションもサポートする。加えて、外付け発振器不要のUSBなど、優れた集積化により、システム全体のBOMコストの削減に寄与する。

用途は、低消費電力と高い処理効率が求められる多様な組み込みアプリケーションを対象としている。たとえば、ウェアラブルアプリケーション、ゲームアプリケーション、IoTでのデータコンセントレータやエンドノード、POSシステム、スマートグリッドインフラ、ホームオートメーション、および工場オートメーションシステムなどが挙げられるという。

なお、価格は年間1万個購入時で0.79ドルから。また、すべての「Kinetis」製品ライン向けのイネーブルメントソフトウェアが拡充され、新しい「Kinetis」ソフトウェア開発キットおよび「Kinetis Design Studio IDE」などをはじめとした、マイコン用ソフトウェア、サポートツールが多数提供されている。