ソーラーフロンティアは4月2日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究の成果として、CIS系薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)で、薄膜系太陽電池としては世界記録となるエネルギー変換効率20.9%を達成したと発表した。

今回の測定は欧州最大の応用研究機関である独フラウンホーファー研究機構にて検証されたもので、これによりCIS系薄膜太陽電池の最大変換効率は従来の19.7%から1%以上の更新となり、Cdを含む薄膜系太陽電池の変換効率20.8%をも上回る結果となった。

今回、研究チームでは、セレン化硫化法による光吸収層の改良と透明導電膜の高性能化を開発向けセルではなく、30cm角の太陽電池基板から切り出したセルに施すことで、この変換効率を実現したとしており、これにより同社が採用しているセレン化硫化法が、量産に適し、さらに変換効率的にも優れた方法であることが立証されたとコメントしている。

なお同社では、今回の変換効率記録更新は、CIS太陽電池の高効率化技術が次のステップに踏み出したことを意味しており、今回開発した技術を足がかりに、さらなる高効率化を目指した開発を行っていくとしている。