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大阪産業創造館は、関西大学と連携して、実家が事業を営む学生を対象に、現役経営者が講師となって、家業の承継について共に考える講義「次世代の後継者のための経営学」を4月より開講する。

国内企業の66%が後継者不足

帝国データバンクの調査によると、国内企業の65.9%、大阪府下の企業に至っては73.9%が後継者不在(2011年)であるという。また、65歳以上のオーナー社長の約半数が後継者不在に直面している(2013年)という結果もあり、後継者問題は日本経済にとっても深刻な社会問題といえる。

そこで、実家が事業を営む学生を主な対象にした同講義を開講する。この取り組みは、2011年の関西学院大学で初開講し、甲南大学でも開催。受講生からは「斜陽産業だと思っていた家業もやり方次第だと気づいた」「両親と家業の話をするようになった」などの声が寄せられ、同じ境遇の先輩経営者の体験談が家業に向き合う大きなきっかけとなっている。

今年は経営者輩出校として知られる関西大学で実施する。講師には自身も家業を継承した若手経営者8人が登壇。世代交代を機に、先代の経営資源をベースに業態転換、新規事業など新しい取り組みに挑戦している経営者が、家業を継ぐことを決意した当時の葛藤や体験談をもとに学生とディスカッションを行う。

同講義の対象は、商学部2年次生以上(実家が家業を営んでいる学生が主な対象)。期間は、平成26年度春学期(4月11日~7月18日)の金曜4限(14:40~16:10)。単位は2単位。場所は、千里山キャンパス 第2学舎2号館 C303教室。

なお、商学部での開講科目だが、学部連携科目(学部オープン科目)に配当されるため、他学部の学生も受講することが可能とのこと。