日本テレビは29日、アニメーション制作会社のタツノコプロを買収し、同社の子会社化することを発表した。

「タツノコプロ」公式サイトより

日本テレビの発表によると、タツノコプロのコンテンツには、他者原作を元にしないオリジナルアニメが多くあるとともに、商品化やリメイクを単独で判断できる原作者としての権利を保有する作品は50以上におよび、同社を日本テレビグループに迎えることで、リメイクとコンテンツビジネスの戦略的な展開を考えているという。これらを背景に、タツノコプロおよび親会社のタカラトミーと協議し、タツノコプロ株式の54.3%取得が決議された。

タツノコプロは1962年に設立され、『科学忍者隊ガッチャマン』『ハクション大魔王』『マッハGo Go Go !』『タイムボカン』シリーズなど人気作品を制作。日本テレビとは、2009年に30年ぶりのリメイクとなった映画『ヤッターマン』や『科学忍者隊ガッチャマン』の実写映画化に取り組んでいる。以降は日本テレビの子会社となり、日本テレビ側は、「タツノコプロの保有するコンテンツと日本テレビグループの企画力、営業力を結合させると共に、日本テレビの有するコンテンツリメイクのノウハウを活かして、海外も含めた事業推進を行い、タツノコプロの企業価値向上を目指してまいります」と、今後の展望を述べている。

また、今回の株式取得を契機に、日本テレビとタカラトミーはキャラクタービジネス分野において連携を強化。これは「日本テレビグループ 中期経営計画 2012-2015 Next 60」に沿うもので、日本テレビのコンテンツ制作力とメディアパワー、タカラトミーの商品開発力と流通営業力、互いの強みを生かすことで、タツノコプロ、タカラトミーのキャラクタービジネスを拡大していくという。