自転車活用推進研究会(以下「自活研」)は、2014年東京都知事選の候補者に自転車活用政策の推進を求めるオンライン署名キャンペーン「新都知事とつくろう、TOKYO 自転車シティ」を開始し、 1月16日に特設ウェブサイトをオープンした。
公約に取り入れるかを問う
本キャンペーンは次の都政を担う新都知事に、自転車政策に関する強いリーダーシップを望む人々の声を伝えるもの。
本キャンペーンではまず、投票日である2月9日までの間に一定数の署名が集まった段階で、自活研が署名状況レポートと要望書を都知事選候補者に送付又は手交する。その後、自転車活用政策を公約に取り入れるか否か、及び、本キャンペーンの趣旨に賛同するか否かを期限を設けて回答を求める。受け取った回答は、回答者(候補者)の同意を得た上でウェブサイト等で公表する。
現在、世界の多くの国・都市の「行政」が、渋滞・大気汚染・ヒートアイランド化・交通事故・駐車スペース不 足・医療費の増大といった現代都市社会が抱える問題解決の切り札として自転車に注目し、自転車の活用を促す政策を次々と導入している。
自転車活用推進政策として、「車道上の自転車レーンネットワーク」「分散設置された多様な駐輪スペース」「都心を網羅するシェアサイクル」の三点を整備することが、世界的な定石となっている。しかし東京都では、対策に遅れがでているのが現状である。
市長と市民の声で変わったロンドン
ロンドンを例にすると、2008年に市長に就任したボリス・ジョンソン氏のオリンピック・パラリンピックに向けたリーダーシップの元で、総延長900kmにおよぶ自転車レーン網が整備された。また、2012年の市長選では、ロンドン市民4万人が市長選候補者に自転車活用政策の公約を求める署名を行い、全候補者が公約を受け入れたこともあったという。
元F1ドライバーでサイクリストでもある片山右京氏、ホリエモンこと堀江貴文氏、経済評論家で3代目自転車名人の勝間和代氏なども本キャンペーンに賛同。賛同者の一覧は、特設ウェブサイト上の「賛同者の声」で見ることができる。