T-Mobile US, CEOのJohn Legere氏、ETFs (Early Termination Fees: 途中解約金)の悩みからユーザーを解放

米モバイルキャリア第4位のT-Mobile USは1月8日 (現地時間)、Un-carrier革命の第4弾を発表した。契約を中途解約してライバルキャリアからT-MobileのSimple Choiceプランに乗り換えたユーザーに対して、中途解約違約金の費用を同社が肩代わりする。

Un-carrier革命は、通信キャリアの"縛り"からユーザーを解放する施策として約1年前にT-Mobileが開始したもの。2年縛りの撤廃と下取りプログラムの拡充に始まり、世界100カ国以上での国際データローミングの無料化、タブレットへの200MB/月のデータサービス無料提供などを次々に打ち出してきた。

T-Mobileによると、2013年第4四半期に契約者が164万5,000人増加した(ポストペイドサービスの契約者は87万人増)。第3四半期は102万3,000人増。前年第4四半期は3万2,000人減であり、Un-carrier革命とiPhoneの取り扱い開始の効果が表れ始めた形だ。しかしながら、T-Mobileのサービスプランに興味があっても、すぐに乗り換えられないモバイルユーザーは多い。Nielsenの調査によると、最大40%の米国の家庭が高額な中途解約金がネックになってキャリアを乗り換えられずにいる。

中途解約違約金の支払いは9日に始まる。乗り換えユーザーは中途解約違約金が記載された請求書をT-Mobileに提示するだけ。1回線あたり350ドルを上限に、違約金にかかった金額をT-Mobileが支払う。最大300ドルの端末下取りプログラムも併用すれば、乗り換えユーザーに対するT-Mobileからの支払いは最大650ドルになる。

キャリアに縛られない自由をユーザーにもたらすのがT-MobileのUn-carrier革命

T-Mobileというと、ソフトバンクがSprintを通じて買収を検討していると報じられた。The Vergeによると、CES会場で行われたプレスカンファレンスにおいて、Sprintによる買収の噂について質問されたT-Mobile US, CEOのJohn Legere氏は可能性を否定しなかった。ただし、現状において話題性では、シェア第4位のT-Mobileが第3位のSprintを上回っている。The VergeのChris Ziegler氏はLegere氏の受け答えから読み取った印象を、「Legere氏の巧みな舵取りによって日の出の勢いのT-Mobileに対してSprintは存在感を弱めており、そのSprintよりもT-Mobileのブランディングを合併企業は採用するように思える」としている。