日本フードサービス協会は25日、2013年10月度の外食産業市場動向調査の結果を発表した。それによると、10月の外食産業の売上高(全店ベース)は前年同月比1.6%減となり、6カ月ぶりに前年を下回った。調査対象は211社、3万1,703店舗。

客数は前年同月比3.4%減と、4カ月連続のマイナス。客単価は同1.8%増と、6カ月連続のプラスとなった。10月は、台風の接近が続いたほか、秋雨前線の影響で全国的に降雨量が多かったことが、消費者の来店意欲を押し下げ、全体の客数は前年を大幅に下回った。一方、客単価は前年を上回ったものの、全体の売上を押し上げるには至らず、売上高は6カ月ぶりに前年を下回った。

全店データ(前年同月比)

業態別に見ると、ファーストフード業態の全体売上高は前年同月比3.4%減と、3カ月ぶりのマイナス。洋風は、比較的高価格のフェアメニューなどにより客単価が上昇したが、荒天の影響や店舗数が減ったことで客数は同11.6%減と大幅に減少し、売上も同8.2%減となった。和風は、客数、売上高ともに7カ月連続して前年を上回った。麺類は、出店効果などで好調を持続。持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗数の減少や悪天候の影響で売上高は前年を下回った。その他は、天候要因などで客数は減ったものの、売上高は前年並みとなった。

ファミリーレストラン業態の全体売上高は前年同月比2.2%増と、6カ月連続のプラス。中華以外の業種では好調を維持した。また、引き続き単価が高めのメニューの売れ行きが良く、客単価は洋風が同1.6%増、和風が同1.1%増、焼肉が同2.4%増となり、出店効果と相まって業態全体の売り上げを押し上げた。

パブ・居酒屋業態の全体売上高は前年同月比7.9%減と、2012年9月以来、14カ月連続で前年を下回った。パブ・ビヤホールは、季節キャンペーンなどで客数は増加したものの客単価が減少。また、居酒屋は、特に台風の接近により客数が減ったことが売上に影響した。

ディナーレストラン業態の全体売上高は前年同月比0.1%増と、2カ月ぶりのプラス。台風の影響で客数は減少したが、客単価が上昇した。

喫茶業態の全体売上高は前年同月比0.3%減と、3カ月連続のマイナス。フェア品の強化や新商品の乙乳により客単価は上昇したものの、天候不順などから客数が減少した。

その他(総合飲食、宅配ピザ、給食など)の全体売上高は前年同月比2.3%増と、12か月連続のプラスとなった。