「薄毛は遺伝だから」とあきめるのはまだ早い!?

髪が薄い父親、母方の祖父も薄い……。身近に薄毛の人が多いと、「いずれ自分も来るかも」とひそかに心配している人も多いはず。円形脱毛症ではない、いわゆる男性の薄毛の代表格「男性型脱毛症(AGA)」の場合、遺伝的なものだから「あらがうことはできない」と、あきらめ気味になっている人が多いようだ。

肥満やメタボで薄毛になる!?

確かに遺伝は大きな要因だ。研究では、母方の家系から受け継いでいることが分かっている。詳しくはこちらの記事で紹介しているが、他にも世界中で薄毛に関する研究や調査が行われている。中には、遺伝子がほとんど同じ双子を対象に、喫煙習慣・食生活・飲酒歴などが薄毛にどんな影響を与えているのかを調べた興味深いものもある。

その結果、太り気味の人(肥満度を示すBMI値が高い人)は標準からやせ形体型の人に比べて、薄毛になりやすい人が多いということが分かってきた。ただ、現段階では肥満=薄毛になるとははっきりとは言い切れないが、台湾の調査でもメタボの人は薄毛になりやすいという結果もあり、肥満やメタボは何かしら薄毛に関わっている可能性が考えられる。

他には、喫煙習慣がある人は、薄毛に影響するとも言われている。実際、あなたの生活習慣は大丈夫だろうか? 「生活習慣診断」で今すぐチェックしてみよう!

メタボになると薄毛以外のトラブルも……

薄毛になりやすい遺伝子を持っている人が、肥満やメタボになるような生活習慣や喫煙習慣を送っていれば、薄毛の進行を加速してしまう可能性もある。更に海外の研究では、薄毛の人はそうでない人と比べて心臓疾患が多い、というデータもあるのだ。

そう考えると、肥満やメタボな生活を送っていれば薄毛が進行するだけでなく、他の病気を誘発してしまうことも考えられる。だからこそ、薄毛予防としても、健康面でのエイジングケアとしても生活習慣を見直すことが大事なのだ。

では、具体的にどのような対策を行えばいいのだろうか。

ストレスや睡眠不足は薄毛の天敵! リラックス+深い睡眠を

ストレスは薄毛を進行させるだけではなく、様々なホルモンに影響を及ぼす可能性がある。睡眠不足もホルモンを過剰に分泌させてしまう。しかも、夜寝ている時、身体にいい影響を与えるホルモンが分泌されるので、しっかり寝ることは必須と言える。7時間睡眠を目標にしよう。

頭髪はもちろん、爪や肌もイキイキ元気になる亜鉛を意識的に取る

食生活も重要である。肥満やメタボにならないようにダイエットをすることも大事だが、無理なダイエットは逆効果。最近、男性でも短期間で過度なダイエットをする人が多く、これが抜け毛の原因になっていることも多いようだ。

肉や魚、大豆などのタンパク質、そして、亜鉛をプラスするといいでしょう。不足気味の人が多いので、意識的に取るといいだろう。亜鉛の一日の所要量は、成人男性12mg、成人女性9mg。目安としては、カキフライなら1日2個程度である。

他にもいろいろな食材があるので、詳しくはこちらの記事を参考にしていただきたい。亜鉛は、髪はもちろん爪や肌もイキイキ元気にするので、エイジングケアには欠かせない栄養素である。

薄毛の進行を防ぐには頭皮を保湿することがポイント

冬場になると肌は乾燥する。男性でも保湿ケアが必要になる季節といえる。これは頭皮にとっても同じこと。頭皮と顔はつながった肌なのだ。乾燥した肌はバリア機能が低下し肌荒れが起こってしまう。それと同じように、頭皮も乾燥すると頭皮にダメージが出る場合もある。

これからの季節は、シャンプーで頭皮をやさしく洗浄した後は、ヘアトニックなどで乾燥ケアしてあげることも大事だ。更にマッサージも、血行アップやリラックス効果のために重要。でも、刺激はやさしく。頭皮と顔はつながった肌なので、肌をいたわるようにやさしいタッチで頭皮をマッサージするようにしよう。

頭皮をマッサージして血行アップ!

【マッサージのポイント】
(1)指で、両側の耳の上から円を描くように上に向かってまんべんなくマッサージ
(2)時折、地肌を軽く押さえ、ゆっくり離す
※心地よいと感じる強さで繰り返すことが大事。リラックスできるケアを心がけよう

からだエイジング