ドルビーラボラトリーズは、画期的な音響技術を開発したことで全世界に知られるアメリカの発明家「レイ・ドルビー」博士が、2013年9月12日にサンフランシスコの自宅で死去(享年80歳)したことを発表した。

時代の先駆者であり、サウンド体験に革命をもたらした発明家であるレイ・ドルビー博士(ドルビーラボラトリーズ 創業者・名誉会長)が、サンフランシスコの自宅で死去(享年80歳)した

ドルビー博士は、1933年、米国オレゴン州ポートランドで生まれ。1949年から1952年までアンペックス社(Ampex Corporation)に勤務。さらに、1957年にスタンフォード大学で学士号を取得した後、1961年にケンブリッジ大学でも物理学の博士号を取得する。1965年には、最先端のエンタテインメント体験を実現する技術を提供するドルビーラボラトリーズを設立し、ノイズリダクション、サラウンドサウンドにおけるドルビー博士の先駆的研究は、多くの最先端技術の基盤となり、米国における博士の特許は50件以上にのぼるという。また、ドルビーラボラトリーズはその画期的な功績により、アカデミー賞を10回、エミー賞を13回授与されており、さらにオーディオ技術学会(AES)や米国電気電子学会(IEEE)などの専門機関からメダルも授与されている。

同氏は、近年、アルツハイマー病の闘病生活を送っており、今年7月には急性白血病と診断されていた。