Maxim Integratedは8月27日(米国時間)、PLCデジタル入力サブシステムの電力、システムコスト、およびサイズの削減に寄与するリファレンスデザイン「Corona」を発表した。

PLCのI/Oソリューションを小型化する方法の1つは、絶縁が必要なデジタルチャネルの数を削減することにある。同デザインはトランスドライバを含む3つのデバイスを統合することで、絶縁チャネル数を4つに削減するとともに、デジタルアイソレータによって、消費電力の大きいフォトカプラおよび個別部品を不要にしている。これらの削減によって、消費電力を16%低減、ソリューションサイズを38%削減、コストを23%低下できるようになるという。

また、Coronaに用いられているデバイスは、過酷な産業向け環境専用に設計されており、-40℃~+125℃の動作温度範囲を備えているため、PLCおよびその他のオートメーションアプリケーションでの使用に最適となっている。さらに、16/24/32入力チャネル設計用に最適化しており、デジタル入力シリアライザのSPIバスのデイジーチェーンによって、絶縁チャネル数のさらなる削減および節約が可能となっている。

同デザインに統合されているのは、「MAX31911」と「MAX14850」、「MAX13256」の3製品。「MAX31911」は、クラス最高レベルの低消費電力を実現し、ボード上の部品数を削減するインダストリアルや、オクタル(8回路)を備えたデジタル入力トランスレータ/シリアライザ。「MAX14850」は、低消費電力と高温時の安定した性能を実現する6チャネルデジタルアイソレータ。UL1577/CSA/IEC 60747-5-2といった安全規格で認定されているほか、LED寿命に制限のあるフォトカプラを5倍の長寿命ソリューションで代替できる。「MAX13256」は絶縁型電源設計を簡素化する36V Hブリッジトランスドライバとなっている。

なお、同リファレンスデザインは、90mm×20mmのPmodの外形サイズで提供される。価格は45ドルから。

MaximのPLCデジタル入力サブシステム向けリファレンスデザイン「Corona」