セイコーエプソンは8月8日、世界最小クラスの慣性計測ユニット(IMU)「V」 シリーズ」を発表した。

同シリーズは、専用ICの開発による部品点数の削減と部品レイアウトの最適化により、10mm×12mm×4mmサイズで、重さ1g、消費電流18mA typと、従来製品から大幅な改善が図られている。また、QMEMS技術のジャイロセンサを搭載することで、高性能な特性(ジャイロバイアス安定性7度/hr)も同時に実現している。

これにより、様々な分野でIMUが応用できるようになり、特に医療・リハビリ分野などにおいては、IMUを搭載した超小型・軽量機器を人体へ装着することで、重量や運動制約を感じさせずに、動作を精密に計測することが期待できるとしている。この他の用途として、カメラ・アンテナなど安定化システムの制振制御、無人機・無人システムの姿勢制御(無人航空機、無人探査機、無人地上車両など)、各種産業機器の振動・姿勢の計測・制御などが考えられるとしている。

さらに同社では同シリーズに加え、高性能なIMU「M-G352/G362」を発表するなど、製品ラインアップを拡大しており、今後もこれまで見えなかった情報を可視化できる高精度センサの必要性がますます高まってくるとしており、IMUをはじめとしたセンシングシステムに注力していくとコメントしている。

なお、「V」シリーズの初回製品「M-V340」は、12月よりサンプル出荷を開始する。

世界最小クラスを実現したIMU「V」シリーズ