NHK連続テレビ小説『あまちゃん』が1日、東京・NHK放送センターで全収録を終え、ヒロイン・天野アキを演じた女優・能年玲奈が同局内で開かれた記者会見に出席した。
別のスタジオで最終カットを終えた能年は、お辞儀をしながら笑顔で登壇。「今朝、NHKに入る時は、あまり終わる実感がわかなくて…。やっぱりラストシーンになってすごく緊張してきて、喉の奥から心臓までがゾワゾワして」と"天野アキ"の最後の日を振り返った。この日の会見には、訓覇圭チーフプロデューサーも参加。能年は、終了を惜しむ声があることを受け、「まずは『あまちゃん』を見直していただいて」と勧めつつも、「私も待ち望んでいるのが『あまちゃん2』のクランクイン。訓覇さんに応援メッセージを!」と呼びかけた。それを聞いた訓覇プロデューサーは「いま終わったとこなのでいっぱいいっぱいで。彼女のたくましさについていけない(笑)」とタジタジの様子だった。
その後、「撮影が終わって、プライベートでやりたいことは?」と聞かれた能年は、「やっぱりぜひ、『あまちゃん2』へのクランクインを(笑)。本当に特別な作品で、大好きで。共演者の方々とも応援したいと思っているので…」と語ると、訓覇氏からは「プライベートのことで(笑)」と突っ込み。それをふまえた能年が、「プライベートのことは…本当に今は『あまちゃん2』へのクランクイン以外は考えたくありません(笑)」と再び続編への熱い思いを披露すると、会見場に爆笑と拍手が起こった。
撮影は昨年10月18日、岩手県久慈市でスタート。「海の中に潜って撮るシーンが、最初はすごく不安だったんですけど、潜ってみて本当に楽しくて、イカとか魚とか"じぇじぇじぇ!"ってほどたくさいて、かわいくてすてきな海で印象に残っています」と思い出の場所となったという。「初めて行く土地なのに、ずっとその場所似たくなるような居心地の良さがあって、また久慈に行って皆さんとおいしいご飯を食べたいなと思います」と再訪問を誓っていた。
また、同作のセリフにも度々登場した岩手に伝わる方言"じぇじぇじぇ!"が巷で話題になっていることに触れ、「本当に私もあまちゃんの中で気に入っているセリフが"じぇじぇじぇ!"なので、本当に時々"じぇじぇ!"って声を耳にするとひとりでニヤニヤしちゃいます」とうれしそうに話し、「私もこれからも、ここだという時にどんどん、バンバン使っていきたいなと思います」と意気込んでいた。
同作は、宮藤官九郎が脚本を手掛けたドラマ。東北地方の北三陸にある架空の町を舞台に、前半の北三陸編ではアキが海女修行を続けるうちに地元アイドルとなり、後半の東京編では町に潜伏していた芸能事務所社員の水口琢磨(松田龍平)に、47都道府県の地元アイドルを集めたアイドルグループ・GMT47のメンバーとしてスカウトされ上京を決意する。能年のほか、小泉今日子、松田龍平、古田新太、薬師丸ひろ子、宮本信子、橋本愛、小池徹平らが出演し、関東地区では初回20.1%、最高22.6%の視聴率を記録するなど、人気を博した。4月1日にスタートし、最終回となる9月28日まで全156回が放送される。