STMicroelectronicsは、32ビットマイコンのバリューライン「STM32F030」を32セントで販売すると発表した。

同製品は、大量購入時の単価が0.32ドルと低価格のため、低予算プロジェクトに最適な製品となっている。また、STの32ビットマイコンポートフォリオにアクセスできることから、ハードウェアおよびソフトウェア互換性を有し、将来的な性能向上や製品拡張を視野に入れた開発にも採用できる。

48MHz動作のARM Cortex-M0コアをベースとし、低速コアの採用やペリフェラルの減少といった性能や機能を犠牲にすることなく、8ビットマイコン並みの価格を実現している。強力な基本仕様を中心に据えており、コンポーネント選択と製品差別化を効果的に合理化することができる。

全5品種で構成される「STM32F030」は、フラッシュメモリ容量が16KB、RAM容量が4KB、20ピンパッケージの製品から、最大フラッシュメモリ容量が64KB、最大RAM容量が8KB、32/48/64ピンパッケージの製品まで用意されている。全品種が、1MSPSの12ビットA/Dコンバータ(ADC)、1.2V内部基準電圧、通信ペリフェラル、温度センサ、タイマを搭載し、ADC同期、デッドタイム管理、モータ制御用のPWM(パルス幅変調)タイミング制御に対応している。また、内部RTCと5チャネルのダイレクトメモリアクセス(DMA)も、この価格帯の他のマイコンでは一般的に提供されていない機能で、アプリケーション開発と性能向上に役立つとしている。

なお、すでにサンプル出荷中で、2013年第3四半期より量産を開始する予定。

32セントで提供されるSTMicroelectronicsの32ビットマイコンのバリューライン「STM32F030」