7月1日付けでCEO退任を表明したARMのEast氏、写真は2012年11月、米サンフランシスコのイベントで

英ARMは3月19日(英国時間)、CEOのWarren East氏が7月1日をもって退任することを発表した。新CEOには、現在社長を務めるSimon Segars氏が就任の予定。次なる成長期に向けて新しいリーダーが必要と判断した。

East氏は1994年にARMに入社、6年後にはボードメンバーに加わりCOOを務めるなど、すぐにその手腕が認められた。CEOには2001年に就任、以降携帯電話などモバイル端末市場の成長もありARM全盛期を築いた。

1990年創業のARMは、チップデザインなどの知的所有権(IP)をライセンスするというビジネスモデルをとる。低消費電力、低コストなどの特徴が受け入れられ、Apple「iPhone」、Samsung「Galaxy」ラインなど多数のスマートフォン、タブレットなどのモバイル端末に採用されている。

East氏の後を継ぐSegars氏はARM勤務22年のベテランで、2005年にボートメンバーに加わった。2013年1月に社長に任命されたばかりで、IP事業部の経営に責任を持つ。

退任の理由についてEast氏は、「ARMは自社事業について長期的な視野を持っている。新しいリーダーに交代し、新しい成長フェイズを実行し、さらにその先の将来に向けた計画を立てるのに最適なときを迎えた」とコメントしている。East氏は51歳、CEO退任後の計画については明かしていない。なお、ライバルのIntelも、Paul Otellini氏が5月にCEOを退任することを発表している。