市場調査会社のカンター・ジャパンは19日、「財産の所有と幸福感」に関する調査結果を発表した。
同社は、21カ国の市場トレンドと将来予測情報「グローバル・モニター」調査を企業に提供しており、同調査は2012年3月から5月にかけて、16歳以上の男女を対象に主にインターネット調査により実施された。対象者数は21カ国で2万1,000名(調整を実施)。うち日本は987名。今回は、21カ国のうち、日本・中国・ロシア・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペインの9カ国の結果について紹介している。
日本では「より多くの財産があればもっと幸せ」が60%超
「より多くの財産があれば、もっと幸せなのに」と考えている人の割合に関して、日本では「非常にそう思う」または「ややそう思う」との回答が65%だった。この割合は、2010年に実施した同じ調査の結果(59%)より増えている。
アメリカでは「多くの財産=幸せ」は、わずか16%
一方、アメリカでは「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答した人の割合は16%に過ぎず、「決してそうは思わない」「ややそう思わない」の割合が59%となった。日本とアメリカのグラフを並べてみると、その違いは一目瞭然となっている。
欧米先進国では、同回答は多くても30%台に
次に、アメリカ以外の欧米先進国とロシア・中国で見てみたところ、欧米先進国の人々の回答はアメリカに近い結果となった。「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答した人の割合は多くてもドイツの37%で、5割を超える国はなかった。欧米先進国では、「より多くの財産があれば、もっと幸せになるだろう」と感じる人はそれほど多くないことがわかる。一方、ロシアと中国ではともに70%であり、日本に近い考え方であることがわかった。