1月22日のVerizon Communications (Verizon Wireless)、1月24日のAT&Tと米国2大キャリアの2012年第4四半期(10-12月期)決算が出揃ったが、米国におけるスマートフォン、特にiPhoneの強さが際立ったものとなった。特にAT&Tについては同四半期に販売された全スマートフォンのうちの84%をiPhoneが占めており、iPhone依存の構図が浮かび上がってくる。
Verizon Wirelessの個々の販売に関する数値についてはAll Things DigitalのJohn Paczkowski氏の記事が、AT&Tの数字についてはApple Insiderの記事が詳しい。Verizon Wirelessは同四半期中に980万台のスマートフォンを販売したが、ポストペイド契約者に占めるスマートフォンの比率は87%で、そのうち30%が新規ユーザーだったという。All Things Digitalによれば、発表同日に開催された決算発表の電話会議の中でVerizonは620万台のiPhoneが販売されたと説明したほか、そのうちの半分が4G LTEへの接続可能な端末だった報告したという。つまり、同期のスマートフォン販売台数のうちの約3分の2、63%がiPhoneであり、さらにその半分がiPhone 5ということになる。
AT&Tについては同四半期に1020万台のスマートフォンを販売したが、ポストペイド契約者に占めるスマートフォンの割合は89%だった。さらに860万台のiPhoneを販売し、このうちの16%が新規ユーザーだったとしているが、これはスマートフォン販売全体の84%にあたり、関連デバイス全体でも75%と4分の3の水準に相当する。AT&TのiPhone契約者数はVerizon WIrelessよりも240万台以上多く、iPhoneへの依存が極めて高い状態にあることがわかる。 iPhone 5の不調がたびたび伝えられているが、少なくとも米国ではiPhone 4S以前の世代の端末も含めて好調で、特にAT&Tにおいては端末販売台数の大部分を占める主力製品であることには違いない。