日本グラフィックデザイナー協会/JAGDAは、同協会が発行するデザイン年鑑「Graphic Design in Japan」の掲載作品選考会にて、第15回亀倉雄策賞、JAGDA賞2013、JAGDA新人賞2013を決定した。
亀倉雄策賞
JAGDAの初代会長を務め、世界のデザイン界にも影響を与え続けた故・亀倉雄策の業績をたたえて1999年に創設された亀倉雄策賞。出品作品の中から年齢・キャリアを問わず最も輝いている作品とその制作者に授与される。
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亀倉雄策賞を受賞した、平野敬子による美術館の周年事業関連制作物「東京国立近代美術館 60周年」(cl:東京国立近代美術館) |
第15回となる今回は、「東京国立近代美術館 60周年」の関連制作物を手がけた平野敬子に同賞が贈られた。この受賞を記念し、東京都・銀座のクリエイションギャラリーG8では3月27日～4月26日まで同氏の個展が行われる。また、今秋には新潟県立近代美術館ギャラリーでも開催される予定となっている。
JAGDA賞
2008年に創設されたJAGDA賞は、その年を代表する優れたグラフィックデザインを顕彰し、後世に伝えるためのもの。年鑑に出品された作品の中から、特に優れた作品に授与される。
JAGDA賞2013として選出されたのは計10作品。ポスター「PLEATS PLEASE ハッピーアニバーサリー」(出品者:佐藤 卓)、ジェネラルグラフィック「森をひらくこと、T.O.D.A.」(出品者:植原亮輔)、シンボル・ロゴ「ぽっちり」(出品者:川上恵莉子)、ブックデザイン「その森の子供」(出品者:田中義久)、パッケージ「TORAYA TOKYO」(出品者:葛西 薫)、新聞広告「LUMINE LAST OFF」(出品者:佐野研二郎)、インタラクティブデザイン「"LOCAL READER" Dashilar」(出品者:原 研哉)、映像「デザインあ」(出品者:佐藤 卓)、環境・空間「第14回亀倉雄策賞受賞 澁谷克彦グラフィックデザイン展」(出品者:澁谷克彦)、複合「東京国立近代美術館 60周年」(出品者:平野敬子)となっている。
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子ども向けデザイン教育テレビ番組「デザインあ」(総合指導：佐藤 卓/cl:日本放送協会+ NHK エデュケーショナル) |
和菓子店の新店舗用パッケージ「TORAYA TOKYO」(ad:葛西 薫/cl:虎屋) |
JAGDA賞新人賞
JAGDA新人賞は、1983年に創設された、優秀な若手デザイナーをクローズアップし、次代を担う人材を育成するためのもの。年鑑出品者の中から、今後の活躍が期待される39歳以下(2012年10月末日現在)の有望なグラフィックデザイナーに授与される。
2013年の受賞者には、田中義久(東京会員/フリーランス)、平野篤史(東京会員/ドラフト勤務)、宮田裕美詠(富山会員/ストライド主宰)の3名が選ばれた。3名のグループ展「JAGDA新人賞展2013」は6月に開催される予定で、会場はクリエイションギャラリーG8を予定している。
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田中義久によるアーティストの作品展のポスター・写真集「その森の子供」(cl:ブラインド・ギャラリー) |
平野篤史によるファッション通販サイトのブランディング「LUMINEのネット通販 アイルミネ」(cl:ルミネ) |
宮田裕美詠による茶会の告知ポスター「点初」(cl:武者小路千家 富山官休会) |
なお、「亀倉雄策賞」、「JAGDA賞」、「JAGDA賞新人賞」の入選作品を収録した年鑑は、服部一成(編集長)、中村至男(ブックデザイン)といったクリエイターの手によって制作され、6月に発行される予定。発刊に合わせ、東京ミッドタウン・デザインハブにて、年鑑の作品展「日本のグラフィックデザイン2013」(6月中旬～7月下旬を予定)を開催するということだ。
