環境省は11月20日より、工事中だった新宿御苑の大温室を開館すると発表した。新宿御苑では2007年から実施されている建替工事整備に伴い、温室が閉館されていた。

新宿御苑の温室では、明治時代からランの栽培が行われており、交配による独自の新品種の作出にも力を入れるなど、貴重な成果を上げている。現在、温室ではこれらの品種のほか、ワシントン条約により入手が困難になっているランの原種なども多数栽培されているという。

温室は約1660m2の主温室と1802の特別室で構成されている。主温室には高低差約3mの園路や池が配置され、園内を歩きながら多彩な植物を見ることができる。また特別室は、亜熱帯性の絶滅危惧植物や歴史的遺産である洋ランのために設けられた隔離栽培温室で、入園者は室外からガラス越しに見学できる。

温室の開館時間は9時30分~15時30分。温室への入館料は無料だが、新宿御苑への入園に一般200円、小・中学生50円の料金が必要になる。