リバース&シーオーは、太陽光パネルの汚れを自動で洗浄し、雪対策や噴煙などにも対応できる太陽光発電パネル専用の常時設置型自動洗浄ロボット「Cell Sweeper(セルスィーパー)」(画像1)を2013年1月から発売することを発表した。すでに予約受注を開始している。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度が2012年7月1日に施行され、42円/Kwhの固定価格に決定されたことから、太陽光発電システムに注目が集まっている。開始1カ月で、すでに資源エネルギー庁が見込んでいた導入発電量の2割に相当する設備がに認定されており、早期に目標数値に達する見込みとされている。
しかし、太陽光発電システムのパネルは、汚れや経年劣化によって発電能力が徐々に低下し、設置後数年経つと、雨や落ち葉、花粉やばい煙、火山灰、黄砂、鳥のフン、ホコリなどの汚れが付着、発電パネルの表面をまったく掃除しないで放置しておくと、発電効率は新品時に比べて数%から数10%程度低下してしまう恐れがある。
また、屋根の上のパネルを点検して掃除するのは大変危険な高所作業になるため、販売会社、専門清掃業者の定期的なメンテナンス費用は高額となっている。今後、太陽光発電システムの保守管理体制や保険制度の整備が急速に進み、顧客の発電効率を維持したいというニーズは避けては通れないと考えられているところだ。
このような課題をクリアすべく、太陽光パネルの汚れを自動で洗浄し、雪対策や噴煙などにも対応できる装置として開発されたのが、Cell Sweeperというわけである。
同ロボットは、新設または既存設置済みの太陽光パネルに縦と横にフレームを取り付け、非接触型リニアユニットを埋め込んだ縦のレール上を約6.8kgの専用回転ブラシ付きFRPボディを上下に駆動させるというものだ。
自動的に洗浄して汚れを落とす自走式洗浄ロボットであり、横の外部フレームを縦のレールが移動するため、長距離移動にも対応(メガソーラーにも対応)し、多くの自然環境下での長期使用を可能となっている。また、リニア方式による自走移動のために動作音が静かで、発電していない夜間にタイマー設定で自動的に洗浄することも可能だ。
さらに、専用のオプションブラシを6種類用意し、洗浄水噴霧とワイパー拭き取り機能も持っているので、洗浄後の水分による汚れの付着を防げる。枠内でマグネットフレームを移動させるためにパネルの大きさに柔軟に対応でき、メンテナンスは2~3年に1度が目安だ。
なおスペックは、以下の通り。
- 電源:100v±10%50/60Hz
- 消費電力:約250~1000W
- 運転音:約45~59db
- ユーティリティ:洗浄用上水
- 運転設定:任意タイマー設定/手動作動
- 装置寸法:全長350mm×全幅1000mm×全高60mm
- 装置重量:約6.8kg(ボディ・ブラシ・ワイパー・タンク)
- 洗浄用水:一般上水
- 材質:アルミ/樹脂/カーボンファイバー/FRP
- 発売:2013年1月予定