Appleは25日付けで、「Fusion Drive」についてまとめたFAQを公開した。

「Fusion Drive」は、23日(現地時間)に開催されたAppleのスペシャルイベントの中で、新しい「iMac」「Mac mini」の新しいドライブオプションとして発表された技術。Fusion Driveは1台の論理ドライブでありながら、アクセス頻度の高いデータはフラッシュストレージに、アクセス頻度がそれほどでもないデータはHDDにと保存先を自動制御することで、フラッシュストレージの性能とHDDの大容量の双方の利点を利用できるという。

Fusion Driveを利用できる新しい「iMac」「Mac mini」

同社のサポートサイトに公開されたFAQの文書は、「Mac mini (Late 2012) and iMac (Late 2012): About Fusion Driveというもの。

その内容によれば、Fusion Driveの構成で購入したiMac/Mac miniはあらかじめ設定済みなので、ユーザーが設定する必要はない。そしてUSB/FireWire/Thunderboltの外付けHDDをFusion DriveのHDDとして追加することはできないとのこと。

Fusion DriveのHDDには、1つの追加パーティションを作成することができるが、フラッシュストレージはパーティション分割不可。そして、作成した追加パーティションはFusion Driveとは別に、物理的にHDD内にあるドライブという扱いになる。このパーティションはWindowsパーティションとして利用することも可能だが、パーティションの作成は「ディスクユーティリティ」ではなく「Boot Campアシスタント」で行なう必要があるそうだ。

なお、現時点では「Boot Campアシスタント」は3TBのHDDの設定をサポートしていないとのことなので、注意が必要だ。また、Fusion Driveの構成のMacに付属する「ディスクユーティリティ」は、他のバージョンのものとは違っており、それより前のバージョンの「ディスクユーティリティ」ではFusion Driveを取り扱えないという。

ターゲットディスクモードでターゲット側のディスクとしてFusion Driveをマウントするには、OS X Mountain Lion 10.8.2以降が必要。また、NVRAMのリセットを行なうと起動ドライブの設定が削除され、ドライブの動作が遅くなることがあるそうだ。その場合は「システム環境設定」の「起動ディスク」で再度指定しなおせばよいとのことだ。

このほか、同文書にはFusion Driveのトラブルでシステムが起動しない場合の対処法なども紹介されている。Fusion Driveを利用する構成でiMac/Mac miniを購入することを考えているのであれば、あらかじめ一読しておくとよいだろう。

スペシャルイベントのタッチ&トライコーナーに展示されていたiMac。Fusion Driveを搭載しており、アプリが高速に起動していたという